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元気→菊地→高塩→隆史

2012シーズンの公式戦日程が終了致しました。
最終週は3勝1分の成績を残せ、来季に繋がる内容でした。
最終戦の隆史のノーヒットノーランが注目されますが、忘れてはならないのは高塩の快投です。
22日ホーム最終戦、杉山・大陽引退試合
文字にするだけでも先発ピッチャーにかかるプレッシャーが分かります。
杉山に恥ずかしい場面で登板させる事は出来ない。
在籍4年、主将として苦労を間近に見てきた大陽に恥ずかしい思いはさせられない。
試合前の高塩は、いつも以上にピリピリしていて、とても話しかけられる状態ではありませんでした。
結果は、8回打者25人76球1安打1四球無失点の快投でした。
杉山の引退試合であり、最後のマウンドは譲る形になりましたが、5回に内野安打が出るまで”完全試合やっちゃうかも”と思うほどのピッチング。
凄みさえ感じさせるほどのピッチングは、高塩本来のピッチングでもありました。
試合後に雑談ではありましたが、前日に新潟の寺田投手の快投(1安打、打者27人完封勝利)と杉山兼任コーチ・大陽主将引退試合でもあり”やってやる”気持ちになっていたそうです。
はっきり言ってしまえば、コンディションさえ整えば、これ位のピッチングをしてくれる投手です。
ポテンシャルに疑いの余地はありません。
年間72試合+αの長丁場を乗り切るスタミナとコンディショニング
1シーズン苦しい思いをしたことを糧に、来季は安定した成績と夢への切符を掴む事が容易に予想されます。

さて、実は19日の石川戦の元気が良かった。
直接対決を制すれば、2位石川に0.5ゲーム差になる大事な試合。
程よい気合の乗り具合
自信に溢れて見下ろすようなピッチング
南投手の出来も完璧で、6回裏0死雨天コールドになりましたが、本当に見ごたえのある投手戦でした。このまま9回まで進行しても、引き分けは妥当な結果だったのかもしれません。
元気は気合が乗りすぎると力みに繋がり、慎重に入りすぎると躍動感が損なわれますが、本当にバランスが完璧に取れた姿でした。ナイスピッチング!
更に、21日の菊地も杉本の盗塁2刺殺や有澤の本塁刺殺に助けられながらではありましたが、伏兵ダイチに2ランHRを浴びるまでは素晴らしいピッチング。
そして、高塩の快投を挟んで迎えた23日
石川が敗戦し、勝てば2位浮上でシーズンを終えられる。
福井は17勝17敗1分で5割のかかる試合。
富山、福井双方共に消化試合ではない緊張感のある試合でした。
17日オリスタのピッチングでも褒めましたが、丁寧に丁寧に投げていた姿が印象的でした。
初回からカーブを有効に使い的を絞らせない投球。杉本の大胆且つ丁寧な配球も光りました。
4回先頭を日野のエラーで出塁を許すも、盗塁を杉本が刺し走者なし。
続く打者を四球で出すも完璧にコントロールされた球で見逃し三振、レフトフライで初めての走者を返すことなかった。
そして6回
2死を獲り、3順目に入った1番金森の打球は完璧な当たりのセンター返し。
隆史の顔面付近を襲う鋭い打球は隆史のグラブに”入った”ピッチャーライナーでした。
大記録にはラッキーが必ずあります。
この時点で”やるかも。やっちゃうな、これ。”の雰囲気が高まり、8回先頭の何でもないサードゴロをガチガチの岡野がエラー。
それでも隆史は”OK。次取ればOKだから”みたいな雰囲気でした。
球威は無い。
キレキレの変化球も無い。
己を知り、持てる武器を過信せずに戦った結果であり、腐らずに努力してチャンスを掴んだ隆史を2回連続で褒めたいと思います。ナイスピッチング!
敗戦処理から始まり、お母様への感謝を胸に腐らず努力し続けた隆史に、心からおめでとうと言いたい。
そして、その雰囲気をつくってくれたのは、前日の高塩の快投だったと思う。
どちらかと言えば、高塩のピッチングの方が浅い回からの”やっちゃう感”はあった。
守備陣も若干の緊張が見て取れた。
前日に予行練習が出来たからこその隆史のノーヒットノーランだったのではないか。
どちらにしろ、諦めず、腐らず、努力し続けたチームとして勝ち取ったノーヒットノーランであり、最後に石川を抜いての2位だったのだと思う。

これがこのチームでの最後の試合なのかと思うと、少し寂しい気がします。
開幕時には他チームに引けをとらないポテンシャルを感じ”こんなはずじゃない”と思い続けた苦しいシーズンでした。
酷暑でコンディションを崩す選手も居ましたが、それは他チームとイコールコンディション。言い訳にはなりません。
最後は素晴らしい試合で終わることが出来ましたが、不甲斐無い成績に終わった今季の反省と改善はこれからの最重要課題。
来季、苦しい想いをさせてしまったファン、株主、スポンサーの皆様にお返しをする為に、長く苦しいオフシーズンが始まります。
秋季練習は10月3日から。
選手は1ヶ月間地獄を見ることになります。
来季、皆様に喜んでいただく為に。
今シーズン応援をいただきました全ての方に、本当にありがとうございました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。


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