興奮
6月13日13:00@城光寺野球場 富山TBvs石川MS
結果から言えば、9回裏サヨナラで10−9の勝利であった。
9回表に6失点し、平日にも関わらずご来場いただいた多くの熱心なファンの皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいでもあり、その裏に奇跡としか言いようが無い6得点でサヨナラ勝ちをしたことについて、新潟戦で学んだ”決して諦めない気持ち”を持って逆転したチームを誇りに思います。
結果が劇的だっただけに、試合経過がぼやけてしまたっが、収穫と課題の残る試合でした。
先発は伝説の雨男#18杉山兼任コーチ。
快晴であったこの日の空模様から、普通では終わらない波乱の展開が待ち受けていた事を知るべきであったのかもしれません。
初回、安打、安打、内野ゴロ、不運な当たりもありながらもぎ取る石川さんらしい得点で先制を許す。
2回は無安打ながら2四球でピリッとしない。結果は無失点だったが不安がよぎる。
3回は三者凡退で4回に1失点するが、これは失策絡み(記録上は1失策だが実質2失策)。
ここで崩れないのが経験と実力の成せる業。伊達に阪神Tの18番を背負い、防御率2点台の男ではない所を見せてくれた。
5回は2者を簡単に討ち取るも2死から2塁打を浴び、粘られて粘られて2つの四球で2死満塁。何とか凌ぐも96球5回2失点(自責1)被安打6、四球4で降板となってしまった。
好調石川打線相手にある程度の安打はしょうがないが、石川らしさが現れているのが4四球。
4つの四球は全てフルカウントからの四球。この4打者だけで30球を”投げさせられて”しまった事が5回降板の理由である。と、同時に簡単に終わってくれない石川の各打者に精神的な重圧を受け続けたことも要因であろう。
失策を許してくれない。
簡単に倒れてくれない。
ここに石川の強さがある。
あるファンの方が言われていた”エラーしたら石川には勝てん”これが真実だろう。
しかしながら、それでも失点2(自責1)で凌いだ杉山も流石と言えるだろう。
打線はどうか。
同点に追いついた2回裏は、絶好調日野が先頭打者で3塁打。パスボールで同点に追いつき、石川らしからぬミスで得点を貰った形。
7回逆転の場面では、板倉のピッチャーゴロをWプレーを焦って悪送球、有沢のタイムリー、島袋が阿倒れ2死から日野の2点タイムリーで逆転。
ここ2〜3週間は、2死からの得点が目に付く。
チーム状態が悪い時は、2死になると得点の気配すらしなかったが、今は2死でも関係なく得点が入る。チーム状態が良い自覚があるのだろうか、相手のピンチをピンチと。自分のチャンスをチャンスと捉えることができている。状態が悪いと”俺で決めないと負ける”→自分を追い込みピンチの心理状態になる。
本来であれば、ここで勝負あり!のはずも、連戦連投のリリーフ陣が打ち込まれる。
メサ、坂間は何とか抑えたものの、武蔵が1失点。
抜群の安定感だった菊地が5失点。隆史が1失点であった。
日程が詰まり、平日の昼間に試合をやらざるを得ない程である。
それだけ投手陣、特にリリーフ陣には負担がかかる日程が続く。
どん底の状態から、トーナメント戦のような戦いを続けて来ざるを得ないツケが出てしまった。
武蔵、菊地、隆史なくして、ここまでの借金返済は叶わない。
メサの復調と、坂間の決断が無ければ最近の好調は無かった。
投手が調子を崩せば野手が助ける。
野手が相手を打ち崩せなければ投手が助ける。
チームとは相互の信頼関係、補完関係によって成り立っている。
昨日の試合は、今まで頑張り続けてくれたリリーフ陣の調子が今一つだった。
それを悠久山で学んだ”決して諦めない”チームが救った。
開幕直後は投手陣が踏ん張り、野手陣が踏ん張れなかった。
その負担が今、投手陣に回ってきている。
チーム内であろうと借りは返すものだ。
開幕からファンの皆様に多くの借りがある。情けない試合でも熱心に応援してくれたファンの皆様に。
あと3つで全ての借りを返すことができる。
3つ返して初めてスタートラインに立つ。
そこからは、投手と野手とファンとチームを取り巻く全ての方々と一歩でも1ミリでも上を目指す。
このチームと熱心な応援を下さるファンの皆様がいらっしゃれば、俺達は出来る。
出来ない理由が一つも無い。
ならば、やるだけだ。