小牧氏サンダーバーズ打撃コーチ就任
〈「自分が見せる」〉
プロ野球独立リーグ、BCリーグの富山サンダーバーズの新打撃コーチに、日本ハムと西武で捕手などでプレーした小牧雄一氏(40)が就任することが14日、明らかになった。
〈元松坂専属ブルペン捕手 バッテリー強化も〉
小牧氏は06年から四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスでコーチを務め、2年間で4人のプロ野球機構(NPB)選手を育て上げた。特に今季は小山田貴雄(24)=ヤクルトが指名=と、宮本裕司(24)=ロッテが指名=の2人の捕手を同時に、育成選手ながらNPBに送り出すなど、その指導力を富山は高く評価し、打撃コーチとして獲得した。
90年に走攻守そろった捕手として、日本ハムに入団。1年目の91年からシュアな打撃を買われ1軍に抜てきされ、将来、チームの屋台骨を支えることを期待されたが、2年目に右ひじを手術。術後の経過が思わしくなく、本来の力を出せなくなったが、高い潜在能力と野球に取り組む姿勢が評価され、NPBで13年間現役を続けた。その経験を生かし、引退後の04年から西武で松坂大輔(27)=レッドソックス=の専属ブルペン捕手を務めた。
小牧氏は「口で言うだけでは駄目。やって見せないと。何をやるのも、まず自分がして見せる」。高知でも成果を出した体当たり指導は、発展途上の選手が集まるBCリーグにはうってつけだ。「去年は2位。それ以上の成績を収めるには、優勝しかない」と力強く優勝宣言も飛び出した。
12月に宮地克彦プレーイングコーチ(36)の引退、古巣ソフトバンクへの復帰が決まった。打撃理論、精神面などでチームを支えた大黒柱の流出は大きいが、小牧氏は後任として実績は十分。元捕手で、富山の弱点だったバッテリー強化にもつながるはずだ。