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2008年10月03日掲載

富山Vお預け 延長11回惜敗

〈今日こそ決める〉
富山サンダーバーズが石川ミリオンスターズに競り負け。リーグチャンピオンシップ進出は3日以降にお預けとなった。
エース右腕・小山内大和(26)、木谷智朗(26)ら意地の継投を見せたものの、打線が石川・南和彰(27)の前に9回まで3安打無得点。リーグ規定により、初の延長戦となったが、延長11回、最後に力尽きた。勝てば、北陸地区Vが決まる第2戦は3日、魚津桃山野球場(18時30分開始)で行われる。

〈打線沈黙〉
天を仰ぎ、奥歯をかみしめた。4点を追う延長11回裏2死満塁。富山の最後の打者・野原祐也(23)が左飛に倒れた瞬間、三塁コーチャーズボックスの鈴木康友監督(49)が悔しさを露にした。勝てば、北陸王者の一戦で惜敗。歓声がアルペンスタジアムにこだまする中、指揮官はうつむいたまま、ベンチへ引き揚げていった。

「今日で何とか決めたいね」試合前、指揮官が話したとおり、意地の継投を見せた。まず最多勝、防御率のリーグ2冠王に輝いた小山内だ。6回1死一、三塁。カウント0−2からの投球で右脚太ももがつったが、そこからが力の見せ所。1死満塁から吉岡、代打・三宅を続けざまに空振り三振。ポーカーフェイスでマウンドに立つ背番号48から思わずガッツポーズも飛び出した。
球は高めに浮き、石川打線に6安打。本来の姿とはほど遠かったが、7回無失点。まさにエースの力投だった。

7回2死一、二塁の座親のインフィールドフライを巡り、試合は31分間中断。8回からリーグ11勝の右腕・木谷がマウンドへ。8回1死に左翼線二塁打を許したが、直球中心の投球でバットのしんを外していく。2回を無失点に抑え、延長10回からは守護神・小園司(26)に託した。

後期だけで9セーブを挙げた“雷鳥魔人”は10回に2死一、二塁のピンチを招いたが、内田を125キロの外角のスライダーで空振り三振。しかし、11回に2死満塁のピンチを迎えると、座親に先制2点中前打。続く深沢に四球を与えると、平泉にダメ押し2点中前打を浴び、一挙4点を許した。

打線も9回までに4度、得点圏に走者を進めたが、後が続かない。カットボール、スライダーなど多彩な変化球を駆使する石川・南の前にあと1本が出ず、まさかの完封負け。この日の悔しさは3日に晴らすしかない。

プロフィール

とやま・いしかわ報知
「スポーツ報知」にて富山、石川に密着したスポーツ記事を掲載中。

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